Kobuchizawa IKIGAI Village 第4回 IKIGAI CUP開催しました
JLPGAプロテスト合格を目指し、練習を続けているアマチュアの酒井理琴(りこ)選手が第4回IKIGAIカップで優勝しました。
Kobuchizawa IKIGAI Villegeビッグプロジェクトの一つとして2022年に始まった同大会は、当初、JLPGAプロテスト合格を目指す女子ゴルファーを応援するというコンセプトでした。
大会の歴史を重ねる中で「IKIGAIのある人は、健康長寿である」という日本が世界に発信したデータをもとにして,大会は様々な広がりを見せてきました。
「IKIGAIを通して健康長寿社会づくりをそのまま表現するような生涯スポーツ、ゴルフの素晴らしさを、世代を超えて推進していくリーダーの養成を支援する」という壮大な目的も持つようになったのです。
そうした中で開催された今年の第4回は、大会としては原点に立ち戻り、プロテスト合格を目指す女子ゴルファー(プロ、アマ)を中心に、大会の歴代優勝者及び、過去に大会参加経験があり、プロテストに合格した選手たちにも特別枠を設ける形になりました。これにより次世代の選手たちの目標が、明確になるという意味合いもあります。
日に日に秋の深まりを感じる小淵沢。晴天に恵まれた中でスタートした83人の18ホール決戦。優勝した酒井選手は、8人しかいないアマチュアとしての出場でした。
4番で4メートルを沈めると、14番からの3連続を含めて7バーディー、1ボギー。6アンダー66で、見事に優勝。応援に来ていた家族とともに、喜びをかみしめていました。
一方で、日本の女子ゴルフの世界にいるからこその苦悩も抱えています。JLPGAプロテスト合格を目指す選手たちの中に、プロとして活動する選手と、アマチュア資格を保ったままの選手が混在するという、ややこしい状況になっているのは、日本の女子ツアー出場順位を決めるQTを受けるために資格を取ることをJLPGAが必須(一部例外を除く)にしているからです。
規定により、アマチュアのままなら主催者推薦やそのための予選に出場する機会もあるのですが、プロ宣言をしてしまうとQTに出て順位を得ない限り、基本的にはどちらもできません。そのQTに出るにはプロテストに合格しなければならない、というのが現状なのです。
一方で、プロ宣言をすれば、他国のツアーやツアーではない試合に出場したり、プロアマに出場したり、レッスンをしたりしてお金を稼ぐことができます。
アマチュア規定の改定により、スポンサーからの支援は受けられるようになりましたが、やはり金銭的に大変なのはまちがいありません。
2006年生まれ、19歳の酒井選手は、今年のプロテストにも挑戦していましたが、2次から最終テストに進めずに終わってしまいました。10月にはツアー出場のためのマンデー(前出の予選会)参加も決まっていますが、今後、どうするかがまだ決まっていない状況にあります。
「来年、もう1度(プロテストに)挑戦して、ダメだったら考えます。でも、もう親は頼れない」と、経済的な自立を考えているようです。
今回も、プロなら優勝すれば200万円の賞金が獲得できたのですが、アマチュア資格のままなので賞金はゼロでした。仕方のないこととはいえ、今後はゴルフを続けるために色々と考えなくてはいけない現実に直面しています。
それでも、表彰式の優勝スピーチでは「この優勝を自信に、プロテスト合格に向けて頑張りたいと思います」と力強く宣言。大会コンセプトに賛同する多くのサポーターたちもこれをしっかりと聞いていました。
プロテスト合格とその先のツアーでの活躍に向けて、正念場を迎えている酒井選手。彼女がこれからどんな選択をするかはまだわかりませんが、このタイミングで、応援プロジェクトであるIKIGAI CUPに優勝したことに、大きな意味があるのはまちがいないでしょう。
大会は、プロの部、アマの部に分かれていますが、全体の優勝はもちろん最少ストロークでプレーした酒井選手です。プロの部優勝は、5アンダーで林亜莉奈選手、同スコアながらカウントバックで鳴川愛里選手がこれに続いています。
プレー終了後には『うまのまち小淵沢』を象徴する恒例の馬車による優勝セレモニーが行われました。今年はこれがバージョンアップ。甲斐の国やまなしならではの騎馬武者や伝令などの先触れがサポートし、賑やかに表彰式が始まりました。
表彰式後は、翌日のサポーターズカップに向けてのライブもある前夜祭。
長崎幸太郎山梨県知事も駆け付け、祝辞を述べました。
選手たちにとっては応援団を増やす絶好の機会。和気あいあいとしたパーティーが行われました。